【新着講師紹介】坪井宥樹先生:東大成績優秀者として表彰される傍ら、学部時代に予備試験合格!
LEAPに登録している講師の魅力をお教えする本企画。今回は、東京大学法学部卒業、第70期司法修習生の坪井宥樹さん。東京大学の成績優秀者にしか与えられない「卓越」を受賞しながら、司法試験にも短答43位、総合119位の成績で合格。様々な目標に追われる中で、効率的に司法試験に合格した彼の勉強ノウハウを教えてもらった。
本番に弱い自分を自覚し、当日何があっても絶対に受かるくらいの実力を
Q. そもそも、弁護士を目指したきっかけは何だったのでしょうか
父も東大法学部の卒業で、法曹ではないですが、法律に少し関わる仕事をしていました。そのことがきっかけで、法律に興味を持つようになりました。弁護士という仕事をより深く知っていく中で、自由で自分でできることが多そう、というように見えたので、改めて弁護士を目指すようになりました。
Q. 開成、東大、卓越受賞、司法試験合格、とテンポの良すぎる坪井さんですが、やはり、本番には強いタイプなのですか?
全然、そんなことはありません。むしろ自分はかなりメンタルが弱い方だと思っています。試験本番では、いつも心配で仕方がないです。でも、だからといって、逃げ出すのではなく、試験本番で万が一のことがあっても、絶対受かるくらいの高い実力を、事前につけてから試験に臨むようにしていました。
Q. 具体的にはどのようなスケジュールで高い学力を身につけて来たのでしょうか?
私は周りに比べて勉強を始めるのがとても遅かったです。大学2年生の後期くらいから、学部4年生で予備試験に合格することを目標に、勉強を始めました。基本的には、大手予備校の学習カリキュラム(最初の1年間で、基礎的な知識をインプットし、あとの1年間で論文演習を繰り返して行く計画)に沿って学習していました。
勉強を始めた頃(大学2年生後期)には、とりあえずは約半年後の予備試験短答に受かることを目標に、効率性を重視して勉強。半年遅れで入塾したために大量に溜まっていた大手予備校のオンライン講座を2倍速で聞き、同時並行でカリキュラム通りの授業にも出席。普通にやっていたら絶対に間に合わない分量だったので、ただただ授業を聞いて、過去問を解くだけでなく、勉強する科目間でのメリハリを特に意識しました。分量が少ない割に配点が多い科目、分量が多いにも関わらず配点が少ない科目、きちんと分析することで、どの科目を優先的に勉強するか、どの科目を後回しにするかを決めました。私は、訴訟法と刑法から先に進めていました。一番得点を取りやすい科目だと思ったからです。人が変われば対策の方針も変わると思いますが、「総合得点の最大化の観点から、何の勉強をするのが一番効率的か」という視点は常に意識しながら勉強してほしいと思っています。
大学4年生の予備試験短答に合格した後は、論文対策へと移行しました。大手予備校の少人数ゼミに通ったり、論文対策用の答練を受講したりしていました。多い時では、週に5~6通の論文を書いていました。添削は、ゼミの先生にしてもらうこともあり、友達同士で見せ合ったりすることもありました。復習の際には、「問題文を読んでから、どうやって考えていくのか」という根っこの部分を大切にしていました。解答例を読みながら、「この発想は思いつかなかった。どうやったら次からこの発想が出てくるようになるんだろう。」といった具合に思考の流れが身につくように訓練していました。
Q. 本番に弱いということですが、本番でミスをしないために実践していたことってありますか?
ミス防止対策は常に練っていました。書いた答案を見直す際は、自分が間違ってしまったポイントを紙にリストアップするなどして意識していました。試験までに、自分がよくやるミスのパターンを把握することで、試験当日も自分がミスしそうな部分に意識的に注意を向けることができたので、致命的なミスをすることがなくなりました。
司法試験の3ヶ月前、司法試験の勉強をする傍らで、学部卒業式で成績優秀者として表彰される
Q. 学部時代の成績でも表彰されたと伺ったのですが、学部の勉強と司法試験の勉強に苦しんだことはありましたか?
非常に苦しみました。特に学部4年の後期の試験期間は、予備試験合格から司法試験受験までのわずかしかない時期に被っていたんです。当然司法試験にも合格しなければならない一方で、卓越(東大法学部の成績優秀者上位数名に送られる表彰)も受賞したくて。どちらの勉強を優先するか悩んでいましたが、卓越を受賞すれば、将来海外のロースクールに留学するときも有利に働くかもしれないし、もっとチャンスは広がると思いました。司法試験の4ヶ月前くらいまでは、1ヶ月半ほどの間ずっと司法試験と関係のない科目を勉強していました。アジア政治外交史とか、法哲学とか。とても焦る気持ちは大きかったです。でも、最終的には、卓越も受賞し、司法試験にも合格して、自分にとって大きな自信になりました。
Q. 時間を有効活用するために、実践していた勉強法はありますか?
満員電車の中でも勉強できるように単語帳とiphoneのカメラを有効活用していました。論文を書く中で、膨大な知識量が必要なことが分かり、前提となる知識をインプットするために、単語帳を作るようにしました。表に単語を書いて、裏に定義を書いたりして。この単語帳は試験本番直前の知識チェックの際にも役立ちました。
他には、覚えたい論証の部分をiphoneのカメラで撮影して、電車の中で見直せるようにしていました。わざわざ教科書を取り出さなくても、手元で勉強できるようになりますから。
後輩にアドバイスをする中で気づいた、自分の教える上での強み
Q. 頭脳明晰な坪井さん、教える上での強みを教えてください
私は教える上で3つの強みがあると思っています。1つめは、試験に突破するノウハウに長けていることです。中学受験から始まり、大学受験、司法試験等、数々の試験を受け、成果を残してきました。だからこそ、効率的に試験に突破するスキルは持ち合わせていると思っています。どうやって、過去問を分析するのか、だったり、どうやって最後までモチベーションの保つのかだったり、色々教えられると思っています。
2つ目は、自分自身がメンタルが弱い中で試験に合格してきたので、受験生に寄り添った指導ができるようになるのではないかと思っています。私自身が、本番にとても弱くて。試験の度に不安になってしまいます。でも、だからこそ、本番直前の生徒の方の気持ちを分かってあげられるような気がしています。
3つ目は、自分で言うのもアレですが(笑)、面倒見が良いことです。大学4年生の時に、予備試験に合格して以来、様々な方から「相談のって~!」と言って頂くことが多くあります。私としても、本気で試験合格を目指している人を見ると、自分と重なる部分があり、応援したくなってしまうので、合間を縫っては勉強の計画を一緒に考えたり、答案添削とかを無料でしてあげたりもしました。アドバイスをしてあげていた子が「受かりました!!」と報告してきてくれる瞬間はやっぱり嬉しいので、最後まで生徒に寄り添った指導をできると思っています。
最後に、後輩に向けて一言お願いします
今の司法試験制度はかなり負担が重く、特に予備試験ルートを目指そうと思うと気が遠くなるかもしれません。しかし、最後までやり遂げれば達成感でいっぱいになるはずです。本当に合格したいという強い思いがあるのであれば、絶対に諦めずに突き進んでください。応援しています。
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12月から司法修習が始まった坪井先生。1月からの実務修習地は、神戸であるそうだが、神戸でも生徒を指導してくれる予定だという。無償だったとしても、後輩や同級生へのアドバイスを惜しまなかった彼が、どのような指導をしてくれるのか、楽しみで仕方ない。今後の彼の活躍に大いに期待する。
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