【法科大学院口コミ情報】東大ロースクールってどんなとこ?
法科大学院入試まで半年を切りましたね。法曹を目指す新学部4年生の方々は、そろそろ本格的に志望ロースクール入試に向けて動き出す頃だと思います。予備試験ルートで司法試験合格を目指すのか、法科大学院に進むべきなのか、どこの法科大学院が自分に向いているのか、それぞれの法科大学院の入学要件は?司法試験合格率は?勉強法は?等々、様々な疑問があるかと思います。
LEAP channel の【法科大学院口コミ情報】コラムでは、ロースクール入試まで、各法科大学院に纏わるお役立ち情報を更新していきます。記事は、LEAPに登録してくださっている講師様・卒業生の皆さまにインタビューさせて頂いた口コミを元にした内容を更新していきます。ここでしか読めない生の情報を更新していく予定ですので、法科大学院入試を控える皆さま、是非ご一読ください!
第一弾は、2016年に東京大学法科大学院(既修コース)に入学された佐護絵莉子さん。LEAPの講師としても活躍する彼女に、東大ロースクールの雰囲気や、学校行事について聞いてきました!
東京大学法科大学院
- 場所
- 〒113-0033 東京都文京区本郷7丁目3-1
- 募集人員
- 未修コース:概ね65名(このうち、社会人特別選抜枠:概ね5名、理系特別選抜枠:概ね10名)
- 既修コース:概ね165名
- 入学試験の内容
- 未修コース
- 1次試験:適性試験、外国語能力、学業成績等
- 2次試験:1次試験の結果、筆記試験、面接試験を総合考慮
- 既修コース
- 1次試験:適性試験、外国語能力、学業成績等
- 2次試験:1次試験の結果、筆記試験(公法系・民事系・刑事系3科目より出題)
- 学費・奨学金
- 入学料および授業料(2015年度入学者参考)
- 入学料 282,000円
- 授業料(前期分)402,000円、(年額)804,000円
- 奨学金制度
- 東京大学法科大学院奨学金制度:法律事務所による基金拠出に基づく奨学金制度。給与制で、月額8万円。受給奨学生は、計25人です(2016年度)。
- 独立行政法人日本学生支援機構(旧日本育英会)の奨学金制度:2015年度の受給者は、第1種(無利子)が120名、第2種(有利子)が37名。
ロースクールの授業の様子とは?
1学年辺り何名いるのでしょうか?また、1クラス辺り何名いるのでしょうか?
1クラス辺り約58名の学生が所属しており、全部で4クラスあります。授業も、クラス単位で受けることが多いです。
カリキュラムは?
東大ロー2年生では、週に7〜8コマ授業が入っている人が多いです。私は週に8コマ入っています。
- Sセメスター(春学期)
- 必修:全部で7コマあり、それ以外にも演習や選択科目を取ることができます。必修科目は、以下は、以下の7科目です。
- 憲法
- 民事訴訟法
- 刑事訴訟法
- 民事判例研究
- リサーチライティングアンドドラフティング:実務家に必須の素養の基礎を身につけるため、判例・法令の調査方法や法的文書の作成について学ぶ授業です
- 法のパースペクティブ
- 選択科目:数多くの選択科目が開講されており、自由に選択することができます。選択科目のうち、30コマほどは演習科目となっています。選択科目は大きく分けて、下記の3種類に分かれています。
- 司法試験の選択科目
- 国際法系の選択科目科目
- 外国法を含む選択科目
- Aセメスター(秋学期)
- 必修:全部で以下の5つの必修科目があります。
- 民法
- 刑法
- 民事実務
- 刑事実務
- 商法
- 選択科目:Sセメスター同様、選択科目も数多く開講されており、自由に履修することができます。
学部時代と比べて、実務家を招いた講義が多く、刺激的
面白いと感じる授業はなんですか?
秋学期の中ですと、刑事実務です。刑事実務は、裁判官、検事、弁護士の先生方が授業に来てくださり、実務のお話も聞けてとても面白いです。学部時代と比べて、実務家の方が来てくれて講義を行ってくれるケースが多く、とても面白いと感じています。
他のロースクールと比べた時の特徴は?
カリキュラムの特色は何かありますか
他のローと比べての特徴は3つあります。1つ目は、1コマ辺りの授業時間が長いこと。1コマあたり105分です。これは、学部と比べても長く、周りの友達に驚かれることも多くあります。2つ目は、授業をして下さる先生方が、やはり権威のある先生方であるということ。そういった先生方に直接ご指導いただける機会というのは、非常に貴重な経験だと思っています。3つ目は、学べる教科の幅の広さです。基本六法の科目の授業から、外国法(アメリカ、ヨーロッパ、中国、韓国法)やコンピュータ法などといった学部ではなかなか習えなかった授業まであり、自分の興味に沿って科目選択をすることができます。
夏休みには海外の大学生と一緒にサマークラスに参加することもできます
夏休みを利用して開講される授業もあると伺ったのですが、どのようなものがありますか?
私は、「グローバル・ビジネスロー・サマープログラム」というプログラムに参加してきました。サマースクールとは、学外の研修施設において、アメリカなど海外の大学やロースクールで教鞭をとられている教授等、外国の第一線の研究者・実務家を講師として招聘して、英語行われる合宿形式の講義です。このサマースクールには、海外の大学(北京大学、ソウル大学、シンガポール大学)の学生や社会人の方々など様々なバックグラウンドをお持ちの方が参加されるので、普段の生活ではできない交流もたくさんすることができました。
さすが東大!課外活動も盛んに行われています
授業以外では、どのようなイベントがありますか?
まず、学期中も定期的にクラスごとや授業ごとに飲み会が企画されます。また、クラスごとに事務所見学会という、法律事務所を見学させていただく機会もあります。加えて、先生によっては裁判傍聴企画などをしてくださる先生もいらっしゃいます。
それから、おそらく東大ローに特有のものとして、年4回開催されるクラス対抗のスポーツ大会があります。各回クラスで10名くらいが参加しています。5月はバレーボール大会、6月はバスケットボール大会、10月はソフトボール大会、11月はフットサル大会です。バレーボール大会は女子の自分もなんとかプレーができたので、個人的には一番楽しかったです。
また、2年生の夏休みにはクラス旅行という企画もあり、私は旅行係を務めました。
サークル活動等もあるのでしょうか?
もちろんあります。入学直後のオリエンテーションで各サークルの代表者から説明がありました。運動系・文化系、両方のサークルがあります。
私は出張教室サークルに入っています。出張教室は、東京大学法科大学院の学生が全国の中学や高校、少年院に出張し、法律についての授業をする学内の公認団体です。ロースクール初年度である2004年から合計52校に訪問しています。私は、今年の3月に長野にある高校に行き、授業をしてきました。とても楽しく、貴重な経験になりました。
他にも、T校内で事務所説明会を主催、運営しているサークルがあります。私も予備試験合格後、このサークルが主催する説明会に参加させていただきました。
最後に
私は、学費が安いこと、そして副次的に就職活動に有利であること、が決め手で東大ローに入学しました。入学して1年間近く経ちますが、勉強だけでなく、課外活動でも楽しめる場を見つけることができ、とても楽しいロースクール生活を過ごせています。2018年度入学を目指される皆さま、是非頑張ってください。応援しています!
◇◇◇
高い司法試験の合格率を誇りながら、スポーツ大会やサークル活動等も活発に行われている東京大学法科大学院。都内の中心地にあるのに、広大なキャンパスであり、勉強するのには理想のキャンパスでした。勉強をしつつも、課外活動も楽しみたい!という方には、とてもおすすめの法科大学院です。東大ローを目指される皆さま、是非頑張って下さい。
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