【新着講師情報】田中悠先生:東大法科大学院在学中に予備試験合格!
LEAPに登録している講師の魅力をお教えする本企画。今回は、東京大学法学部卒業、東京大学法科大学院在学中でありながら、2016年11月に予備試験に2桁台で合格された田中悠さん。受かって間もない彼に予備試験合格までの勉強スケジュールを聞かせて頂いた。
学部の勉強と予備校の勉強を両立しながら、司法試験対策を開始
Q. 弁護士を志すきっかけはなんだったのでしょうか。
高校3年生の時でした。サラリーマンのような働き方をするよりも、弁護士になれば、いざという時に、強い立場にいることができるし、資格を持っておけば心強いのではないか、と思ったことがきっかけでした。
Q. どのような時期に、どのような勉強をなさっていましたか?
司法試験の勉強を始めたのは学部1年生の冬(確か、12月か1月頃)だった気がします。最初は大手予備校の基礎的な授業をオンラインで受講していました。その頃は学部の勉強はほとんどせず、予備校の授業だけを聞いていました。一通り、7教科の学習が終わったのが大学2年生の春でした。
大学2年生の間は、徐々に学部の授業が専門的になり始めていたので、学校の勉強を進めつつ、復習に大手予備校の授業を利用していました。この頃は、学部の授業6割、予備校の授業4割程度の割合で勉強していました。
大学3年・4年の間から、週あたりの授業のコマ数も多くなり、本格的に学校の勉強が忙しくなってきました。学校の勉強について行くということよりも、卒業単位を取得するのに苦労しました。大学3年生、4年生の時には、本格的に予備試験合格を狙っていたので、授業で扱った範囲の参考プリントや参考文献をよく読んでいました。大学4年生の時に、予備試験の短答は受かったのですが、論文は落ちてしまって。東大ロースクールに進みました。ロースクールに入ってからは、ローの授業の勉強をする時間がほとんどでした。運良く今年の予備試験に合格したので、今は司法試験対策の勉強をしています。
高校受験から、参考書を「読む勉強法」を実施
Q. 田中先生の勉強スタイルについて教えてください
僕は、基本的に、読む勉強法を繰り返してきました。先生の話を聞いたり、ひたすら問題を解くようなスタイルではなく、自分で参考書を買い、自分で参考書を読み、線を引き、自分で理解し、覚えていくスタイルです。
Q. 読むスタイルでの勉強を進める上で気をつけていることはありますか?
最初の1周読んだだけで、全部を理解しようとしないようにしています。どうせ、最初の1周目で全てを理解するのは無理なので。その代わり、何回も何回も同じ教科書を読み返すことで、知識を定着化させるようにしています。いい意味で、完璧主義にならないことが大切です。
参考書選びのコツとは?!
Q. ご自身で参考書を選ぶ際、気をつけているポイントを教えてください
どの教科でも、知識インプット用に1冊、問題演習用に3冊程度を選ぶようにしています。もちろん、友達にアドバイスを聞いたりして、オススメの参考書のリサーチもしています。自分一人で選ぶ時は、「あまり分かり易すぎない」本を選ぶようにしています。分かり易すぎると、大切な情報が削ぎ落とされてしまっていたりする可能性があると思うからです。とはいえ、マニアックすぎる本を選ぶのも違うと思うので、バランスは大切ですね。
法律実務科目を制するものは、予備試験を制する?!
Q. 予備試験対策には、どのような勉強をしていたのでしょうか?
始めて予備試験を受けたのは、大学4年生でした。短答は受かったのですが、論文で落ちてしまって。今振り返ると、論文に向けての勉強で確信的な間違いをしていた気がします。それは、法律実務科目の対策をほとんどしなかった、ということです。僕は、法律基本科目(憲法・民法・刑法・商法・民事訴訟法・刑事訴訟法・行政法)の勉強はそれなりに自信があったのですが、法律実務科目(民事実務・刑事実務)の勉強をほぼしていませんでした。帰って来た成績表を見ても、法律実務科目の得点が極端に低かったです。今考えると当たり前ですが、一番差がつきやすいのも法律実務科目です。法律基本科目は、みんなそれなりにやってくるので、そんなに点差を稼げませんが、法律実務科目は他の人と大きな差をつけることができるので。一回目に予備試験を落ちた反省を生かし、次の年(2016年度予備試験)に向けて、法律実務科目の論文対策を徹底的にしました。
民事実務科目の対策とは
Q. 法律実務科目の具体的な対策法、ぜひ伺いたいです
僕は、刑事実務よりも民事実務の対策に重きを置きました。理由は、民事実務の方が対策をしやすいと考えたからです。刑事実務は、過去問を見てもわかる通り、毎年傾向が変わるので、対策するのが難しいと考えました。一方で民法実務は、あまり傾向が変わらず、相対的に対策がしやすい気がしました。なので、予備試験の勉強はほぼ民事実務科目の勉強に当てました。
Q. 具体的に、どんな勉強をしていたか教えて下さい!
僕は主に3冊の参考書を重点的に使っていました。1冊目は、『新問題研究要件事実』です。ローの授業でも使用されている一冊です。平易な記述で、概念を理解するにはぴったりです。この参考書は全部で3周くらいしました。
2冊目は、『改訂 紛争類型別の要件事実』です。これは、新問題研究要件事実よりも、詳しめに書いてあったので、とても参考になりました。これは全部で1、2周読んだ程度です。
3冊目は、『要件事実論30講 第3版』です。この教科書は、上記2つよりも、もっと細かい内容まで網羅しているので、辞書的に使用していました。
緑色マーカーと緑色ボールペンだけで参考書を整理しています
Q. 参考書を読む上で気をつけているポイントはなんですか?
教科書のマークの仕方を気をつけています。僕は、基本的に緑色のマーカーと緑色のボールペンしか使っていません。教科書の中で、色ごとに分けてマークしていくと、教科書の内容があまりに整理されてしまって、頭を使わなくても、読み通せるようになってしまうと思ったからです。あえて、情報を整理しすぎないことで、一回一回、読むたびに頭に残るようにしています。
|Q. そのほか、勉強をする上で気をつけていることはありますか?
毎月、月の初めに勉強の予定を組むことです。その上で、スケジュール表にその予定を書き込み、毎日、滞りなく勉強が進むように気をつけています。
予備試験論文試験の本番で気をつけたことは?!
Q. その他、論文本番で気をつけたポイントはありますか?
僕は、予備試験の本番、論文の長さをあまり意識せずに書きました。周りの皆んなは4ページまでいっぱいいっぱいに書いていたのですが、僕は一番長くて3ページ目の半分くらい、他は3ページ目とちょっとくらいの長さしか書いていません。論文の長さには拘らない代わり、必要な要素を盛り込むことには注力しました。それでも受かったので、「解答用紙を全部埋めなきゃ!!!」といった固定概念に囚われる必要はないと思っています。
時間配分にも気をつけました。各科目、均等に時間を使うようにしました。どの科目も配点は同じなので、平等に時間を使い、余計な科目で失点をしないように気をつけていました。
◇◇◇
以上、田中さんに聞いた、予備試験合格に至るまでの勉強スケジュールでした!田中さん、今回は、お忙しい中お時間頂き、東大のキャンパスもご案内頂き、ありがとうございました。司法試験も頑張ってください!!
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